床材2種とエコウィル。

たかだい

2009年06月10日 23:18


静岡市の「大岩の家」、内部の仕上げが徐々に進んでいます。

こちらは親世帯の床材、ブラックチェリーのフローリング材です。

フローリング材にしては、ガムポケット(ヤニツボ)やピンノット(小節)、
材の濃淡などのキャラクターを、きっちりと出した別格の製品です。

天然の銘木を使っているので、時間経過とともに良い色に変化します。


この床下には、銀色のマットが一面に敷かれています。
この銀色のマットは、温水式床暖房。
熱源は、エコウィルです。


エコウィルとは、ガスエンジンを回して発電し、その廃熱を給湯や床暖房、
さらにミストサウナなどに利用できるコージェネレーションシステムです。
効率で考えれば、もっともエコロジーなシステムです。

さて、温水式の床暖房は、床が一種の放熱板になったような暖かさ。
電気式とは違い、室温も含め、かなり暖かくなります。

これに対応する床材には、比重の高い広葉樹の無垢材か、
こうしたフローリング材を使うことになります。


さて、子世帯の床材は、ヒノキの無垢材です。
これはプライベート空間の「特一(とくいち)」というグレード。
節が多めですが、このアジが何とも言えず、ボクは大好きな材です。

パブリック空間には、節のほとんどない「上小(じょうこ)」を使います。
端正な仕上がりとなり、少しメリハリをつけました。


それにしても、この無垢板の仕上がりが「非常に良い」です。
こうした節の周りは、逆目が立ち、こんなきれいに輝くようには、
なかなか仕上げられません。

まちがいなく、よく研いだ、切れる刃を維持している工場だと思います。

同じヒノキでも、扱う人の思い入れで、製品の出来が違うことがよくあります。
今回は、良い工場と巡り会うことができました。


【09/06/12追記】
今日、現場で「上小(じょうこ)」の板が張られていました。


こんなに美しいので、大工さんは材の表情を揃えるのが、逆に大変です。
なんといっても、見せ場ですからね〜!


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