古大工道具3。

たかだい

2011年01月11日 21:41


さて、古大工道具のつづき。

今日は、ボクが大好きな溝突き鉋(みぞつきかんな)のディープな世界です。

どうですか、これ。
戦艦ではないですよ。

ピントの合っている「艦橋」部分の左右2枚の金属が、
溝の壁の部分を切り取ります。

そして、手前の2枚の鉋が、溝の底をさらいます。


これも同じく、溝突き鉋。

蝶ネジによって、溝の位置をガイドしてくれる
プレートの位置を調整し、固定します。

ボクが好きなのは、この蝶ネジ付きのもの。
ああ、メカニカルな感じがいいです。


左は底をさらう鉋。

右は、細い溝を切るガラス溝突き鉋です。

ガラスのは溝に入るガイドが金属製。
木だと折れちゃいますからね。

以上、古大工道具シリーズでした。


さてこの道具のデドコロは、浜松市中区上島の大工さんです。

ボクがよくお願いしている棟梁・藤原さんが、
まだ小僧(見習い)のときに、既におじいちゃんだったそう。

30年前に80歳くらいとして、100年くらいの歴史を持つ道具。

鑿(のみ)や鋸(のこぎり)がなかったのは、よく使われる道具だから。
あまり使われないのだけが、こうして残ったようです。


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