ふすまがみ。
木と、草と、土。
日本の家はこれら3つの原料からできていました。
紙は木の樹皮からつくられ、仕上げの中でも、一番スムースな部分に使われてきました。
襖(ふすま)について考えてみると、目線を遮るという機能的には板戸で良いところを、
わざわざ紙貼りとしたのは、スキマ止めだけでなく、やはり美的な意識なのだと思います。
襖紙に贅を尽くしたり、絵を描いたりして、美術品のような扱いをした時代もありました。
最近の住宅では、日本間も少なくなりました。
他の部屋とデザインを合わせると、華美な装飾はできません。
シンプルなモノを選びたくなります。
ボクの場合は、それでも自然素材の「アジ」が欲しいので、
ワラ入り(上)や、斑(ふ)入り(一番下)などの和紙をオススメしています。
また、枠のない襖、「ぼうず襖」もよく使います。
これだと和室でなくても使えます。
襖というよりも、壁が動くような感じで、主張が少なくて良いです。
主張は少ないのですが、こうして斑入りの和紙を使えば、個性的でイイですね。
こうした「あばた」が、落ち着いた感じを与えてくれるのです。
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