2013年06月26日
マン島TTへ、その2。
さて、マン島に上陸した6/4のつづき。
この日は、レースは行なわれていないが、ご覧のような賑わい。
飲んで楽しそうに話す人達。
この雰囲気は、とても穏やかで、お祭りを楽しんでる様子。
そんな中、ワークスのテントでは、エンジンをばらしていたり、
エキパイとマフラーを外し磨き込んでたり、
捨てシールドを作成していたりと、レースの裏方がよく見える。
アライの名物オヤジさんは、山田純さんと旧知の仲とのこと。
同窓会のようだと、純さん。
こちらはピットレーン。
まさにバイク天国。
表彰台にも、ちゃっかり上がって、、、
これがチャンピオンになった時の風景だ。
リザルトが出されるボードは、アナログのまま。
ボーイスカウトの少年達が、ペンキで塗ったボードを出す。
出す時の合図のノックとか、伝統が繋がっていて、いい感じ。
さて、タクシーでTTコース一周へ。
道路の縁石の白黒の部分も、島民がペンキで塗装している。
途中、TTコースを離れ、タクシーの運ちゃんが観光を組み込んでくれた。
世界最古の議会のある街、セント・ジョン。
「現在まで存続する」議会としては世界最古のティンウォルド。
古ノルウェー語で「議会の平原」という意味だ。
セント・ジョンをさらに進むとマン島の古都ピールがある。
港町で、海難救助船をすぐに出せるように水陸両用車が待機している。
ココの名物は、Kippersというニシン塩漬けの薫製。
これを食べると1年もにおいが残るという。
後にツアーメンバーが買ってきてくれて、食す機会があったが日本人好みで旨い。
しかし、地元の10代女子達は「うわぁ〜キーパー、マジ!?」って反応だった。
ピールに建つピール城は、キャッスルタウンの城に移るまでマン島の王の居城であった。
待ってましたの建築探訪。
この空間性を感じることが、ボクにとっては至極の時間。
いいね〜。
戦うことを前提とした城だ。
天然の要塞というところ。
とニヤニヤしていたら、タクシーでみんなを待たせてしまった。
タクシーはTTコースに戻る。
制限速度は非常に合理的で、学校の近くなど時間によって15マイル/h、
街中は30マイル、郊外は50マイル、危険が少ないところは速度無制限。
ジャンプで有名なバラフブリッジに。
その脇に建つオシャレなパブ。
多くのバイカーやツーリストがココで休む。
で、バラフブリッジは右奥に見えている。
飛ぶのいるかなと見ていると、スピード違反でパトカーに追走されたバイクがジャンプ。
このレース期間に一般バイカーの事故が多いことから、取り締まりが厳しい。
速度については、厳密に守った方が良いそうだ。
しかし、いろいろなバイクが集まってくるのも、楽しみのひとつ。
ついつい物色してしまう...。
タクシーは、バラフブリッジを過ぎてすぐのバラクライベンド手前で停車。
松下ヨシナリ選手の事故現場へ。
プラクティクス(予選走行)中の2周目のこと。
直線コースだがわずかなギャップがあり、6速全開走行ではかなりジャンプするという。
マーシャルの証言では、バランスを崩して転倒し、マシンがこの木にぶつかり、
その視界がなくなるほどだったとか。
案内をしてくれた三上さんが、松下ヨシナリ選手の追悼ステッカーを供えた。
三上さんの気持ちや思いは、帰国後、彼の記事で知ることとなる。
この時の胸中を考えると辛い。
タクシーはTTコースを進んで、ラムジーという港町に。
ちょうどTT期間中のイベントで英国空軍レッドアローがアクロバット飛行。
15分だけということで、見学。
こうしたイベントはTT期間中に多く用意されている。
期間中に一般バイクの事故が増えたのを抑制させることに一役買っている。
我々の宿舎のあるダグラスでも、この晩にレッドアローが飛ぶという。
宿舎近くの公園に設置されたBBQテーブルが、我々の晩餐会会場となったのだが、
ここで地元のビールとワインを飲んでいると、またもこのアクロバット飛行。
目の前で繰り広げられて、上陸初日から最高の晩餐となったのだった。
ラムジーからお目当てのマウンテンコースとなるのだが、
あいにくクローズ。
つまり、事故があったのだ。
マウンテンコースは特に危険といわれ、一方通行の規制を入れているが、
レースの休日になると、一般バイクの事故が絶えないという高速コース。
ちなみに、レース期間に挟まれた日曜日を「マッドサンデー」と呼ぶ...。
マウンテンコースを迂回して海岸沿いの道へ。
観光にはこの方が良いらしい。
途中の街、ラクシーには世界最大の木製水車レディ・イサベラがあり、
世界産業遺産というが、その頭が少しだけ覗いた。
ツアーメンバーが、休日に一人で出かけたそうだが、
上まで登って見られるようで、その迫力、怖さったらなかったそうだ。
ということで、マウンテンコースを除いてTTコースを1周してきた。
およそ3時間の旅。
これを17分で文字通り、すっ飛んで帰ってくるんだから、
TTレーサーのスピードは、計り知れない。
預けてあった荷物をコンテナーホテルの客室へ。
コンパクトで非常に良く出来ている。
ここで6泊することになるのだが、意外と快適。
最低限のものが、最小限の構成。
立体的に重ねることによって、スペースを確保している。
もちろんバスタブなどないという割り切りも。
疲れた身体を伸ばすことは出来なかったが、充分だ。
簡単にシャワーを浴びて、レッドアローの晩餐となったのであった。
マン島の晩は、最高の赤ワインの味だった。
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